竹書房怪談文庫TOP書籍一覧恐怖箱 深澤夜、 松村進吉 恐怖箱 しおづけ手帖
恐怖箱 しおづけ手帖
■作品紹介
…だが取材してきた話の殆どは、現実としてお蔵入りせざるを得ない。…一種明らかな禍物を―どこかの誰かの苦しみや、恨みの結実であるはずの怪異を―いつまでも懐にしまいこむとへの不安も強い。変色し、傷にまみれた(取材手帖の)革の表紙の下に、なんとも云えない不穏なものが息を潜めているようにも感じる。…そんな私の手帖が近頃、臭った。―臭い。錯覚ではない。饐えた魚を、汗と脂―それに、ほんの僅かな血―で煮込んだような異臭がする。あえて喩えるとするならば、怪我人から発散される濃密な加齢臭、とでも云おうか。…「あのねぇ、いっぱい、幽霊の話とか書いてあると思うんだけど、そういうのは溜め込んでおくと良くないです」<まえがきより>取材ノートの中に封印している実話怪談を名手、松村進吉と深澤夜がついに解禁。発酵し、異臭を放つ聞いたこともない恐怖譚、誕生!
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infomation
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