最恐の高身長女子「八尺様」あらすじ・感想まとめ – 2chの怖い話
八尺様とは
八尺様とは、2ちゃんねるのオカルト版で紹介され、今なお語り継がれる怪談のひとつである。
タイトルにもなっている八尺様は、ある村に封印されていた、身長が八尺(240cm)もある正体不明の怪異。見る人によってその容姿が異なり、若い女の格好だったり老婆だったりとさまざまで、服装もバラバラだが、身長と被り物だけは共通している。東北地方で目撃されることが多い。
八尺様に魅入られると、数日の間に取り殺されてしまうと言われている。彼女が魅入る対象は、成人前の男性、あるいは子どもが多いとされる。
八尺様のあらすじ
投稿者が高校生だった頃の春休み、父親の実家に滞在した時のこと。縁側で寛いでいると、どこからともなく奇声が聞こえてきた。生垣の切れ目から見えたのは、白いワンピースを着た大女であった。
祖父母にその話をすると態度が急変。話を聞くとその大女は、封印されていたはずの「八尺様」と呼ばれる化け物だと言う。何でも魅入った人間を取り殺してしまうのだとか。つまり、投稿者は魅入られてしまったのだ。
投稿者を八尺様から逃がすために、ありとあらゆる手段が取られるが…
起:ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…
投稿者が高校2年生の春休みのこと。祖父の家の縁側で寛いでいたところ、「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…」という奇妙な音が聞こえてきた。
生垣に目をやると、帽子を被った白いワンピースの女が頭を出していた。生垣の高さは2メートルもあるというに…。しかし、その時はとくに何も思わなかったという。
承:八尺様に魅入られる
祖父母に大きな女の話を見たと話をすると最初は関心なさそうに聞いていたが、「垣根より背が高い」「帽子をかぶっていた」「ぽぽぽ…と奇妙な声を出していた」と話すと態度が急変。怒ったような口調でその女の特徴を聞いてきた。
その後、祖父はどこかへ電話をかけ、祖母からは大女の詳細を聞く。何やらその大女はその土地に伝わる「八尺様」と呼ばれる厄介なもので、魅入られると数日の間に取り殺されてしまうという。
容姿は見るものによって異なり、「喪服を着た若い女」だったり、「留袖の老婆」だったり、またあるときは「野良着姿の年増」だったり、その時々で違う姿で現れるそうだ。しかし、「女性で異常に背が高い」「奇妙な笑い声を発する」という点は共通しているという。また、八尺様は地蔵によって封印されているので、この地区以外に出ることはできないとも。
最後に八尺様の被害が出たのは15年ほど前だと言うから、久々の出現であったに違いない。不運にも、そのターゲットが投稿者だったということだ。
しばらくして祖父が1人の老婆を連れてきて、投稿者はお札をもらう。
転:答えてはいけない
そのまま投稿者は、お札が貼られ、四隅には盛り塩・仏像が置かれた2階の1室に閉じ込められる。祖父曰く、「朝までここから出るな」と。そして「自分たちは話しかけることも呼ぶこともない」と。
祖父たちの態度から、「これは本当にヤバいのでは…」と恐怖に震えながらも、いつの間にか眠ってしまった投稿者。目覚めたのは午前1時すぎのこと。窓ガラスをコツコツ叩く音がしたのである。そして聞こえてきた祖父の声。
「おーい大丈夫か。こっちに来てもいいぞ」
思わずドアに近づいた投稿者だが、「自分たちから話しかけることも呼ぶこともない」という祖父の言葉を思い出し、思いとどまったのだ。隅に目をやると、盛り塩は変色していた。
恐怖を感じ、必死に仏像にお祈りする投稿者。すると「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…」の声とともに窓ガラスが鳴り出した…。もう祈ることしかできない。
その後、投稿者はどうやら眠ってしまったからしく、気付いたら朝になっていたという。もしかしたら恐怖のあまり気絶していたのかもしれない。そして盛り塩はさらに黒く変色していた。
結:目を開けてはいけない
1階に下りると、9人乗りのワンボックスのバンに乗るよう促された投稿者。9人中、投稿者が座る席は中列の中央で八方塞がりの状態である。
「これからは目を閉じて下を向け、目を開けてはならない」という指示に従い、バンは発車。そのうち、「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…」という声が聞こえてきた。薄目を開けてみると、白いワンピースが目に入る。「見るな!」と言われ、慌てて目を瞑る投稿者。さらに、「コツ…コツ…コツ…」とガラスを叩く音まで聞こえてくる…。
声と音が途切れた時に、周囲の緊張感が解ける。特定の地区から脱出できたようで、八尺様から逃げ出せたということだ。握りしめていたお札を見ると、黒く変色していた…。
しかしいつまた魅入られるか分からないので、それ以降、祖父母の家には行けなくなってしまったと語っている。
後に父親から聞かされた話によると、車に乗っていたのは、全員投稿者と血縁関係にある者だった。少しでも八尺様の目をごまかそうと親族を集めたそうだ。最悪、祖父と父親は、自分たちが身代わりになる覚悟だったという。父親からは、子供の頃に友達のひとりが八尺様に魅入られ命を落とした、とも聞かされた。
八尺様の後日談
それから10年後のこと。投稿者は祖母から、「八尺様を封じている地蔵が誰かにより壊されてしまった」という連絡を受けた。この地蔵は地区の東西南北の境界に設置されているが(故に地区から出ることが不可能)、壊された地蔵は投稿者の家の方角のものだという…。
もしかして封印は解かれてしまったのだろうか? そうすると八尺様は地区外にも出ることが可能になったのだろうか。事実、これまで八尺様は東北地方をメインに目撃されていたが、ほかの地域でも「らしきものを見た」という目撃情報があるのだ。今日も彼女はどこかでターゲットを探しているのかもしれない…。
カテゴリ――2ちゃんの怖い話
八尺様を読んだ人の感想
私が初めて八尺様の話を読んだのは中学生の頃。 異形のものに魅入られることや、霊が騙し討ちをしてくる、と言った設定は今でこそホラー映画や2ちゃんねるの怖い話の鉄板だが、当時は衝撃的であった。 まだ子供だったこともあり、夜思い出してとても怖かったのをよく覚えている。 月日が流れ、まだ今でもこのssについてのスレッドが立ち多くの人に語られる事や、ショートムービーになってDVD化もされている事から、このお話が創作であってもとても秀逸だということが分かる。 ちなみにいくつか映像化や漫画化された物を見たが、元となるこのssが一番リアリティがあって恐ろしい。 ホラー好きには是非見てほしい。
小学生の子供が一時期YouTubeを見て八尺様八尺様と騒いでいたのだが何のことやらさっぱり分からず。初めて八尺様の話を読んだのだが普通に怖い。小学生の頃流行っていた口裂け女やこっくりさんの怪談を思い出した。なんというか作り話と実話の中間みたいな、だけどすごく本能的に恐怖を感じるやつである。部屋や車に籠っているときに、八尺様が祖父の声を真似たりガラスを叩いたりする場面では背筋がゾッとしてしまった。あまりの怖さにこれはただの都市伝説的なものであろう、と自分に言い聞かせたが読んだ後は少しの物音にもビビってしまう自分がいた。情けない限りである。
いまでは、ネット掲示板などでネタにもされている「八尺様」ですが、初めて読んだときは夢にまで出るぐらいトラウマになりました。 2メートルもある女性が立っている姿を想像しただけでも気持ち悪いですし、たまに町で白のワンピースを着ている女性を見ただけでもびっくりしてしまうほどです。 ネット掲示板の怖い話はこの「八尺様」を入り口にしていろいろと読みました。怖い話好きの方には導入編として読んでみることをオススメいたします。
「八尺様」は普通に心霊的な意味での怖い話、だと思うのですが、もしそれが本当に昔から語り継がれてきた話だとしたら、もともとは巨人症かなにかで2メートル以上になってしまった女性が本当にいて、大きいから声も低いし、仲良くなろうと人に近付いても怖がられて…という悲しい事実があったのではないか?そしてその人の迫害されて成仏できなかった魂が村の中をいまだに彷徨っているのではないか…ということを考えてしまいました。 八尺様に魅入られると、いったいどこに連れていかれてしまうのでしょうか。魅入られて他の土地に移った人もいる、ということなので、どんな男性が魅入られてしまうのか知りたいです。 それと、八尺様の地蔵は、誰が何のために破壊したのか?もしかして新たに八尺様に魅入られた人が、自分が難を逃れるために前のターゲットを襲わせようとしたのなら、人間ってコワイな~と思ってしまいます。
日本で起こった話で起承転結がはっきりとしているためストーリーがわかりやすく、登場人物も少ないため誰がどういった状況なのかがわかりやすく、八尺様自身がどのような災いをもたらし、どのような特徴があるのかも一度聞いたら忘れられないような特徴のため非常に記憶に残りやすい面白い怖い話だと思います。また、終わり際に八尺様は結界となる地蔵により特定の地域から出られないが、その地蔵が壊されていたためその地域から出られるようになったという文章から、自分の元にも来るのではないかという怖さもあるため、そこもまた面白い怖い話だと言えると思います。
ポポポポという音とともに現れる女、想像しただけで怖すぎる。投稿者がなぜ八尺様に魅入られてしまったのか、ただ不運だけで片付けていいものか。 この話クライマックスはワンボックスカーでの脱出劇だが、じいさんはじめ親類たちがかっこよすぎて、それまでの怖さが打ち消されるのもまた良い。と言うか全てを知っているこの親類たちは一体何者だ。 ラスト八尺様の結界は破られたらしいが、今でも投稿者を探しているのかもしれないと思うと、後日談も聞いてみたいものだ。
東北に伝わる恐ろしい伝承なのでしょう、東北には恐山があり独特の風習が伝わっているのですが、この尺八様もその一つなのでしょう、本当にその様な事が各地に広がっているのだとすると、それは事実なのかもしれません、世の中にはわからない不思議な出来事が沢山あります、その中の一つなのでしょう。それにしても東北地方にはこのような話が多い所ですね。大きな変わった笑い方をする女性には気を付けないといけないですね。
帽子を被った白いワンピースと聞くと清楚な女性のイメージが強いが、2メートルを超す大女という情報が加わった途端、一気に恐ろしさを増すから不思議なものである。こんな大女に孫が魅入られたら、祖父母が右往左往するのも当たり前というものだろう。 ラスト辺りの祖父母たちが力を合わせて、投稿者を助けようとするシーンは感動的だ。なぜ目を瞑っていたら大丈夫なのかという疑問は残るが、それを差し引いても緊迫感のある展開には心躍る。
田舎に本当にありそうな話だと思いました。時間の経ち方がリアルで、想像しながら読みました。めちゃくちゃ怖い体験なのに、投稿者は、恐怖の中、祖父母の言ったことを守り冷静に判断できていてすごいと思いました。どこでもよく見かけるような古くから伝わるお地蔵さんなどは、長い年月の間何かから私たちを守ってくれているので、大切にしないといけないと思いました。口裂け女も怖いですが、もっと身近に感じられる話だと思いました。
投稿者が八尺様を初めて見たときに、八尺様は2メートル以上ある生垣から顔を出し「ぽっぽっ」という奇妙な声を発しているのにも関わらず投稿者自身は何とも思わなかったというのにも驚かされる。魅入った者に声をかけさせたり近づかせるための八尺様の何らかの力だったのだろうか?また、投稿者が2階の1室に閉じ込められたとき「こっちに来ても大丈夫だ」という祖父の声にも恐怖を感じる。目覚めたときに聞こえたのは「2階」の窓ガラスをたたく音だったというから、おそらく八尺様の罠であったのだろう。そして八尺様を封印していたお地蔵様が壊され、封印されていないまま終わっている。私たちがこれから八尺様に魅入られる可能性があることがこの物語の一番の恐れるべき部分だ。
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