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激コワ妖怪「テケテケ」-ちぎれた上半身だけで這ってくる⁉都市伝説あらすじ・まとめ

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テケテケとは

主に1980年代から90年代に広まった都市伝説。

下半身が切断されて、上半身だけの姿の少女の亡霊(女子中学生や女子高生ともいわれる)。
事故などで下半身が切断されてしまった女の子の亡霊とされている。

足が無いので空中を浮遊するか、肘を使って床を這って移動するのが特徴である。
このときの、両手だけで肘を使って歩く擬音から「テケテケ」という名前がつけられた。
現在ではポピュラーになり、都市伝説、幽霊だけでなく、妖怪として扱われる場合もある。
そのため数多くの漫画、映画などにモチーフとして登場している。

主に学校などに出没する。
腕や肘を足の代わりにして移動する。
時には空中を飛行して、凄まじい速さで目撃者を追いかけるとも言われている。
性別は女性が多いが、男の例もある。
空中を飛ぶ場合は、鎌などの凶器を携えている場合もある。

「噂話」「怪談」「都市伝説」として語られており、いくつかのバリエーションが存在する。
また、別の都市伝説「カシマさん」と同一視されることもある。

テケテケの話を披露するときには
・テケテケが亡霊となった理由
・その後に「この話を聞いた者のところにも現れる」こと
を付け加えることで、聞いた者をさらにゾッとさせることがこのストーリーの特徴でもある。

テケテケは学校を舞台とした都市伝説、怪談であるが、テケテケになってしまった元の女子高生の逸話から、列車事故の事故現場を舞台にしたものもある。
冬の北海道で鉄道事故に遭ってしまい、上半身と下半身を轢断されてしまった女子高生の霊が現れるというものである。
これもやはり下半身がない女の霊とされ、たとえ逃げても腕を使って高速で追いかけてくるといわれている。
現れるのは事故現場の周辺をはじめとして、夢の中、事故の話を聞いた人のもとなど、様々に伝えられている。
夢の中というのは、別の都市伝説「口裂け女」の影響もみられる。

列車事故で女子高生の下半身が切断された際、極寒の北海道だったため、傷口が瞬時に凍りつき、事故後しばらく生存して腕だけで這い回り助けを求めた。
その少女の霊が現れるという、幽霊の伝説と結びついたとも思われる。 

テケテケのあらすじ

ある高校の放課後。
とある男子高校生が家に帰ろうと校舎を出たところ、ふと校舎を振り返ると窓に腕を組んでこちらを見ている美しい少女がいる。
男子高校生は見たことのない顔だったので、「転校生かな」と思った。
少女は彼と目が合ったことに気づくと、にっこりと微笑みかけてきた。
彼もつられて微笑みかえした。
だが、彼はその時に恐ろしいことに気づいた。
その少女には下半身がなかったのだ。
彼がそのことに気づいた瞬間、少女は窓枠から飛び出した。
彼は驚きのあまり、腰を抜かして動けなくなってしまった。
下半身のない少女は、肘だけ動かしてすごいスピードで彼の方に向かってきた。

テケテケテケテケ……っと。

そして、この話を聞いてしまった人のもとにも、3日以内にテケテケが現れてしまう。
そして逃げても、時速100キロのスピードで追いかけられてしまうのだ。

テケテケの正体とされるもの

冬の北海道室蘭の踏み切りで、痛ましい事件が起こってしまった。
走ってきた電車に女子高生が轢かれてしまったのだ(青森という説や、除雪車という説もある)。

女性は上半身と下半身が電車の車輪で分断され離れ離れになって、見るも無残な姿になってしまった。
通報を受けて到着した警察官と鑑識員たち。
誰もが彼女は即死したと思っていた。

警察官と鑑識員は早速、女子高生の遺体を回収し始めた。
足首、腰、太もも、スネ……下半身はバラバラになってしまっていた。

そして、腰から上の上半身。
鑑識員が遺体を車に積んでいくときに、下から声が聞こえた。

「…けて、助けて…」

声のするほうを見て驚いた。
死んだと思っていた彼女が、自らの肘で上半身を引きずってこちらに近づいてきたのだ。

即死と思われた彼女だが、轢かれた瞬間に酷寒の地、北海道の寒気のために傷口が一瞬にして凍り付いて切断箇所からの出血がなかったため、上半身だけでも話せるようだ。

「たすけて…、たす…」

どんどん声は弱くなっていく、しかしこのままではとても助からないだろう。
もう何をやっても無駄だと感じた鑑識員は、助けを呼び続ける彼女に、そっとビニールシートをかぶせたという。

この女性の霊が、遺体の下半身だけが見つからなかったため、自分の足を捜しているとのこと。

テケテケの検証

多くの場合「女性」とされるが、稀に男性で描写されることもある。

「あまりの寒さに血管が収縮してしまい、出血が止まったため生きていた」とあるが、現実には「冬の北海道」の寒さ程度ではそのようなことは起こらないとされている。
実際には氷点下数百度で急激に冷却しない限り、人間の体温下では血管を止血するまで収縮させる、もしくは入り口部分の血液を凍結させることはできないということだ。
また電車に撥ねられた場合、上半身と下半身に切断されることはほとんどなく、電車が徐行運転であっても人間の体がその衝撃を受けると、全身打撲による粉砕骨折や内臓破裂及び脳挫傷になり、速度が出ている場合では細かな肉片となってバラバラに飛び散ってしまう。
仮に即死しなかったとしても、意識があることはまずないとされている。

テケテケの対処法

この話を聞いた人の所には、3日以内に下半身のない女性の霊が現れる。
逃げても時速100キロ以上の高速で追いかけてくるので、追い払う呪文を言えないと恐ろしい目にあうという。
またその異様なスピードと動きとは裏腹に、顔は童顔でかわいらしい笑顔を浮かべながら追いかけてくるため、その恐ろしさをさらに助長するという。
「地獄に落ちろ」「地獄に帰れ」と唱えると退散する。
急に曲がることができないため、予測のつかない急な方向転換をして逃げればよい。

テケテケの派生したバーション

・テケテケとは逆に、下半身だけのお化けを「トコトコ」と言うことがある
・その姿かたちから「ヒジカケ」や「ひじ子さん」と呼ばれていたこともあった
・肘が床をける音から「コツコツ」や「ぱたぱたさん」と呼ばれていたこともあった
・最初はテケテケは上半身のみの身体で内蔵を引きずったまま肘を使って歩く女性の幽霊だった

類似の都市伝説

童謡の「サッちゃん」に実は4番があるという都市伝説もエピソードが類似している。
北海道室蘭で女子中学生の桐谷佐知子(14歳)が、下校途中に通学路の途中にある踏切の線路の溝に足がはまって、くじいて動けなくなった。
そして電車がやってきて、そのまま胴体を真っ二つに轢かれて死亡したもの。
その際も寒さで露出した内臓や血管が収縮して一時的に出血が停止し、数分間激痛に悶え苦しみながら、自分の下半身を探しながら息絶えたという。
そして、その事故を面白がった男子生徒が「サッちゃん」の4番を作って周りに言いふらすと、その男子生徒が足なし死体で見つかったという。

上半身だけで肘を使って這って追いかけてくる都市伝説はテケテケの他にも、「高速道路を肘で走って追いかけてくるおばあさん」「沖縄で死んだ上半身だけの米兵の亡霊」などがある。

カシマさんとは

カシマさんとは、他の都市伝説の一種であるが、テケテケの正体が実はカシマさんとされることもある。
「鹿島大明神・カシマさま・カシマレイコ・仮死魔霊子」などとも呼ばれる。

2009年には映画化も

日本のホラー映画「テケテケ」は、都市伝説「テケテケ」を元にした作品として2009年3月17日に公開された(監督:白石晃士)。
主演は大島優子、山崎真実。
ストーリー上続編にあたる「テケテケ2」も同日に公開された。
主演は岩田さゆり。

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