伝説的なヒトコワ話「危険な好奇心」あらすじ・感想まとめ – 2chの怖い話
「危険な好奇心」とは
「危険は好奇心」は、2006年に2ちゃんねるオカルト版に投稿された実話体験談である。35,000文字の長編ながら、先が読めない恐怖の展開で読む者を飽きさせない。「1時間かけて読んだがあっという間だった」「どんな怖い話より怖い」「一番怖いのは人間だなあ」などといった感想が寄せられている。
なお、本文中に「危険な好奇心」の言葉は出てこない。あくまでも好奇心をきっかけに起こったヒューマンホラーという位置づけである。
「危険な好奇心」のあらすじ
メインで登場するのは3人の少年。小学校5年生の夏休みに3人は裏山につくった秘密基地で、親には秘密の「お泊り」というイベントを決行。初めての経験からはしゃぐ3人だが、21時になってとくにやることもなく、山の独特な雰囲気にも飲まれてしまい下山を決意する。
しかし、下山中に事件が起こった。夜の山を登るひとりの人間を見たのだ。好奇心に負けて後をつけたところ、見てはいけない光景に出会ってしまう。そこから長年に及ぶ恐怖が始まった…。
起:はじまりの好奇心
投稿者が小学校の頃、学校の裏山の奥地に秘密基地をつくっていた。メンバーは投稿者、慎、淳の3人と、野良犬のハッピーとタッチ。小5の夏休みに3人は親に内緒で、秘密基地で泊まりがけで遊ぶ計画を立てた。
釣り、花火と楽しむもやることがなくなってしまい、さらには夜の山の持つ独特な雰囲気に飲まれ、午後9時ごろ、3人は下山を決意する。懐中電灯の明かりを頼りに、少し速歩きで山を下っていく3人と2匹。5分くらいはハッピーとタッチもついて来ていたが、やがて小屋のほうに戻ってしまった。
幅30センチくらいの狭い獣道を歩いてると、慎が「誰かいるぞ!」と小声で言ってきた。見つからないように明かりを消し、その場に伏せながら、じっと待つ。耳を済ますと足音が聞こえてくる。すると、山を登ってくる1人の人間が目に入った。
はじめは恐怖していたが、その人間は1人であったことから恐怖心が薄れ、幼い好奇心から尾行してみることにした。見つからないように慎重に後をつける3人。その人物の性別はまだ分からない。
やがてその人物が立ち止まったその場所から、「コン!」という音が聞こえてきた。「コン!コン!コン!」と何度も音がする。何かを木に打ち付けているのだ。この山は「藁人形」に纏わる噂があったことから、3人は呪いの儀式だとすぐに気付いた。
投稿者が逃げようと言った矢先、慎は「あれ、やっとるのは女や」と小声で言う。淳は「どんな顔か見たいやろ」と2人の悪ノリが加速していった。
淳の「顔を見に行こう」という提案に、しぶしぶついて行く投稿者。近寄ると、女はお経のようなものを呟きながら、写真のようなものに釘を打ち込んでいた。ただならぬ雰囲気の中、静かに様子を伺う3人。そのとき、ハッピーとタッチが「ワン!」と吠えた…。
慎が恐怖から「わぁー!」と声を出してしまったため、女に見つかってしまう。女は3人の存在に気付き、金槌を持ったまま鬼の形相で追いかけてくる…。
3人は必死に逃げたが、投稿者は女につかまってしまう。転んだ投稿者の胸を足で踏みつける女。恐怖で痛みは感じなかった。女は興奮のせいか小刻みに震えている。
顔を下から見る態勢であったため、女は40代くらいであることが分かった。その瞬間、タッチとハッピーが女の背に乗りかかったのだ。2匹はジャレついているつもりだったのだろう。女は焦り、踏みつけていた足を離した。その隙を見て投稿者は逃げ出す。後ろで「ドスッ」と鈍い音がしたが、振り返る余裕はなかった。
無事に下山したのが0時ごろ。女が追いかけてくる気配はなかった。3人は慎の家にたどり着き、ようやく安堵する。
投稿者が「もう二度とあの秘密基地に行かれへんな」と話すと、淳は「アホ!朝になって明るくなったら行かなアカンやろ!」と言い出す。あの女に見つかるかもしれないのに、なぜ…?
投稿者が不思議そうな顔をしている様子を見た慎は、衝撃的なことを口にする。走り出した投稿者を追いかけて後ろから殴ろうとした40代の中年女にハッピーとタッチが突進し、ハッピーが代わりに金槌で頭を殴られたというのだ…。
なおも追いかけようとすると、タッチが女の足元にジャレつき、タッチも頭を殴られたという。女は一度だけ3人を見たが、追いかけようとせず、2匹を殴り続けていたのだ…。
淳は泣きながらタッチの名前を何度も口にした。3人は朝になったらハッピーとタッチの様子を探りに行くことにしたが、そこでさらなる恐怖を体験することになる…。
承:3人を襲うさらなる恐怖
翌日、中年女がいた木までたどり着くと、そこには小さな女の子の写真に無数の釘が打ち付けられていた。さらに、木の根元には、体中が血まみれになり、眉間に1本釘を刺されたハッピーの変わり果てた姿が…。
ハッピーの死にショックを受けるも、まだタッチの死体が見つかっていないことから、逃げ延びた可能性を信じようとする3人。タッチの無事を確かめようと秘密基地に出向くと、そこには衝撃の光景が…。基地の屋根に、淳が昨夜忘れて帰った巾着袋が無数の釘で打ち付けられていたのだ。この秘密基地があの女にバレている…!?
恐る恐る基地の扉を開けると、そこには変わり果てたタッチの姿があった…。ハッピーと同じく、眉間に釘を打ち付けられている。とんでもない人間と関わってしまったと後悔を覚えていたところ、さらなる恐怖が待ち受けていた。
基地を見渡すと、壁や床板に「淳呪殺淳呪殺淳呪殺淳呪殺淳呪殺淳呪殺…」と無数の釘で彫ってあったのだ…。その異様な光景も去ることながら、なぜ名前が分かったのかと恐怖する3人。
答えは単純で、淳が持っていた巾着袋に学年と組、名前が書いてあったからである。名前だけでなく、学年と組まで女にバレてしまった。もう逃げられない、そう考えると頭が真っ白になった。
警察に言おうという話も出たが、投稿者は、嘘をついて秘密基地に来たことが親にバレて怒られてしまうと本末転倒なことを言い出す。親に怒られるより、あの女に捕まるほうがよほど恐ろしいというのに。
結局、警察には言わず、この山にはもう来ないことにした。この事件以降、夏休みに3人が集まることはなかった。
そして新学期が始まった。しかし、淳の姿がない。心配して淳の家を投稿者と慎が訪れると、体中に蕁麻疹ができていて、淳はそれを「中年女の呪い」だと言う。淳は、右の脇腹の蕁麻疹があの女の顔に見えると主張したが、さすがに無理があるように思える…。しかし、自分の名前を無数の釘で打ち付けられ、呪いを向けられた淳の恐怖心も分かる。淳の不登校はそれ以降も続いた。
それからしばらくすると、学校で「通学路にトレンチコートにサンダル履きのおばさんがいて、顔を凝視してくる」という奇妙な噂が流れ始める。投稿者と慎は件の中年女ではと危惧するも、幸い出会うことはなかった。
転:『中年女』の異常性
数日が過ぎ、トレンチコートの女の存在が投稿者と慎の間で風化されつつあったころ、友人らと遊びに行くためにいつもと違うルートで歩いていた投稿者と慎は、トレンチコートの女と遭遇してしまう。それはまさしくあの中年女であった…。事情を知らない他の友人は、暑い中でトレンチコートを着ている女を笑ったが、投稿者と慎は平常心を保つのに必死で笑えなかった。
その場では目が合った程度で特別な被害はなかったものの、念には念を入れて、投稿者と慎は遠回りして帰宅した。そして遂に警察に行くことを決意した2人。しかし証拠がいる。2人は考えた末、打ち付けられた写真や、ハッピーとタッチの死体を証拠とするため、山に写真を撮りに行くことになった。
翌日、投稿者と慎が、中年女と出会ってしまった場所にたどり着くと、そこには土の一部になりつつあるハッピーの死体があった。投稿者がハッピーを見殺しにした自分を責めていると、慎が「ちょっと来てーや!」と声をかけてきた。
慎がいる木のほうに行くと、新たな写真が増え、釘が打ち込まれていることに気づく。この前見た、4~5歳ぐらいの女の子の写真もあり、新しい写真も同じ年齢くらいの女の子に見えるが…。
慎がその光景を写真に収め、秘密基地のほうに向かうことにしたが、投稿者は違和感を感じて慎を呼び止めた。いつもなら秘密基地の屋根が見える位置にいるが、屋根が見えない。2人の脳裏にあの中年女がよぎる。
2人は万が一あの中年女に遭遇する可能性を考え、裏道から秘密基地の様子を見に行くことにした。この道であれば、中年女に見つかる可能性は低い。そして秘密基地のそばまで行くと、予想通り破壊されていた。それも原型を留めないほどバラバラに。
中年女の気配がなかったので、秘密基地の跡地に立ち、慎が写真を撮り始める。バラバラにされていたが、「淳呪殺」と釘で打ち付けられた板も見つかった。そして、秘密基地の残骸の隙間から、タッチの遺体が見えた…。
山を降り、急いで証拠写真を現像し、交番に持っていき、警官にあの夜の出来事を話す。しかし、警官には、両親に言ったのか?家の電話番号を教えてくれるか?と言われる。ハッピーの遺体や板に刻まれた「淳呪殺」の文字、少女の写真などの証拠写真を見せるも、警官は親や学校の担任のことばかり言ってくる。
冷静に考えれば当然の対応だが、追い込まれている彼らは、その警官に不信感を抱き始めていた。結局、2人は親にバレるのを恐れ、逃げ出してしまう。
2人は、「淳呪殺」のような呪物が自分たちに対してはなかったこと、怨んでいるならすでにアクションを起こしているであろうことなどを理由に、中年女は自分たちのことなど忘れているのだと考え始めた。現実逃避に近い心理だったが、投稿者は自己暗示のように「中年女はもう俺達の事なんて忘れてる」と自分に言い聞かせる。
慎と別れたその帰り道。投稿者は何者かに尾行されていることに気付く。夜の町に「タッタッタッタッ…」という足音が響いている。自分の足音ではない。後ろを振り向いても誰もいない。しかし、目を凝らして闇夜の中を見つめると、原付きバイクの影に誰かがしゃがんでいるのが見えた。容姿は確認できなかったが、コートを着ていることはわかった。あの中年女だ!
腰が抜けそうになりながらも走って逃げ出す。中年女に家がバレてしまうことを危惧し、でたらめな道を走って帰路をたどる。後ろを振り向くと、あの中年女の姿はない。警戒しつつ家にたどり着き、玄関で靴を脱ごうとしたその時、玄関先で物音がした。
自宅の玄関は曇りガラスにアルミサッシがしてある引き戸タイプなので、ガラス越しに誰かが立っている影が見えた。玄関扉を挟んで1メートル程の距離に、あの中年女がいるかもしれない…!
中年女は扉に手をかけて開けようとするも、施錠されているので開かない。すると、今度は玄関の扉に耳を押し付けてくる。そうやら室内の様子を伺っているようだ。しばらくすると、中年女の影は消え、安堵して居間に入る。そして、すぐさま慎に電話をかけた。
投稿者は「中年女が来た!バレた!」と小声で慎に話す。慎に「落ち着け!戸締まりを確認しろ!」と言われたので、その言葉に従って、電話を切ってすぐに戸締まりを確認しに行く。一通り戸締まりを確認した後、縁側の和室に入る。すると、窓のレースのカーテン越しに人影が映っていた…。
双眼鏡を覗くように両手を目の周りに付け、室内を覗いている。あの中年女だ…! 恐怖のあまり声を出すことすらできずにいると、次の瞬間、中年女は走り去った。どうやらパトカーが偶然通りかかったらしい。
その夜、投稿者は両親にすべてを打ち明ける。父親が和室の窓ガラスを確認したところ、鋭利なもので傷を付けられていた。投稿者は、直感的に「五寸釘」だと感じたようだ。父親はすぐさま警察を呼び、夜間の見守りを強化することなどの約束を取り付けた。
事件があったのは翌日である。
自室で昼食を食べていると、「ドスッ」という鈍い音が響いた。慎は玄関の呼び鈴を鳴らさずに窓に小石を投げてくることがあったので、外に慎がいると思って窓の外を覗いてみる。しかし、そこに慎の姿はなく、庭先に内臓が飛び出た大きな牛蛙の死体が落ちているが見えた。あの中年女の仕業に違いない…!
警官が来て事情を話し、「早く捕まえてください!」と半泣きで懇願する。警官からは、山に行って調べたところ、犬の死体も板に彫られた友達の名前も、女の子の写真もあったと聞かされる。
その日は1時間ほどで警官は帰り、しばらくして父親が帰宅する。その日は親子3人で同じ部屋で寝ることになった。
寝付けずにいると、突然、玄関先から「オラー!」というドスの効いた男の声とともに、「ア゛ー!ア゛ー!」という聞き覚えのある中年女の奇声が聞こえてきた。玄関先に向かうと、2人の警官に取り押さえられている中年女の姿があった。
なんでも、中年女が投稿者の家の軒先で、ライターで新聞紙に火をつけようとしていたところをパトロール中の警官が発見したのだという。その新聞紙の束の中には、投稿者のフルネームとともに「焼死祈願」と書かれた木の板が入っていた…。
警官に取り押さえられた中年女は、「オマエまで私を苦しめるのかー!」と訳のわからないことを口走っていた。中年女は放火未遂の現行犯で逮捕され、ようやく安寧の日々が訪れた。
中年女の正体
警官の話によると、中年女の正体はこうだった。
隣町に住んでいて、2年前に交通事故で主人と息子を亡くしていること。それ以来、精神分裂気味で情緒不安定であること。山で発見された写真の少女は、その交通事故の発端(飛び出し)であったこと。発端となった少女は無傷で助かったこと。以降、少女の家にも嫌がらせをしていること、などなど…。
投稿者はその話を聞いて、中年女の執念深さを痛感するとともに、情緒不安定、精神分裂気味だとすぐに釈放されるのではないかと絶望感を感じたという。
結:淳のゴミを回収する中年女の恐怖の目的
一連の事件から5年後、投稿者と淳、慎は別々の高校に進学していた。そんな高校1年の冬休み、淳から投稿者に1本の電話が入る。なんでも、事故で入院しているとのこと。その電話で、毎晩面会時間後に、ニヤつきながら覗きに来る中年女性の話を聞く。中年女の顔がよぎったが、まさかと笑い飛ばす。
電話から2日後、投稿者は淳の見舞いに行った際、とある中年の女性と鉢合わせする。女性は作業着を着ていて、ゴミ回収の仕事をしていた。その顔は中年女にそっくりであったが、穏やかな表情であったため投稿者は他人の空似と片付けることにした。
それでも気になった投稿者は、翌日再び淳の病院を訪れる。淳から、その中年女性が常にニヤついた目で見てくることを聞き、投稿者の中で清掃者=中年女という確信に変わる。社会復帰したのだ、と。
淳にはそのことは話さず病室を後にする。その帰り、ゴミを分別している清掃者の姿が目に入った。
その脇を通り抜けようとすると、「大きくなったねえ」と突然、清掃者の中年女性から話しかけられる…。さらに、「淳くん、可哀相に骨折してるけど、お兄ちゃんも気い付けなあかんよ!」と馴れ馴れしく話しかけてくる。
投稿者は状況を飲み込めず、パニックになっていた。あの中年女であることは間違いないが…。
なおも中年女は話つづける。「もう1人いた…あの子、元気か?色黒の子いたやん」と。慎のことだ。
そして続けてこう言う。「あの時はごめんね…許してくれる?」と、謝罪の言葉を述べる中年女。本気で謝罪をしているのか、何か企んでいるのか判断がつかない。
「3人にきちんと謝るつもりやったんやで…ほんまやで…」としゃべりながら、だんだん近づいてくる。緊張感に耐えられず、投稿者は走って逃げるも、追いかけてくる様子はない。謝罪の言葉を聞いたが、やはり信じることはできなかった。
さらに翌日、投稿者は病院に行き、淳に中年女のことを話すと、淳はトラウマを克服するためにも逃げずに話すべきだと諭す。2人でいつもの時間に来る中年女を待った。
しばらくして、中年女が淳の病室にゴミを回収しにやって来る。中年女は無言でゴミを片付けていたが、しびれを切らした淳が「おばさん!どーゆーつもりだよ?」と切り出した。
それを聞いた中年女は作業の手を止め、俯いたまま「ごめんね…」とか細い声で謝ってきた。投稿者が「おばさん…本当に反省してるんだよね?」と聞くと、こちらを向き、こんなことを言い出す。
「本当にごめんなさい…私があんな事したから淳君、こんな事故に遭っちゃって…私があんな事したから…ほんとゴメンね」と。何か話がズレている…。投稿者がハッピーとタッチのことや、家に来たことを話すが、中年女は事故のことを謝るばかり。
淳が「もういいよ!だいたい、俺が事故ったのアンタとは一切関係ねーよ!」と言い放つと、中年女は淳のベットのゴミを回収し、ごめんねと謝りながら病室を出ていった。淳の事故と中年女は無関係のはずなのに…。何か釈然としない気持ちまま、この話は終わりとなった。
その後も中年女は普通にゴミ回収にやってきたが、特に何もなかったそうだ。慎にも連絡し、今回のことを告げるとともに淳が退院したら久々に集まろうという話になる。
後日、淳が退院し集まった3人。話の流れでハッピーとタッチの供養をしに、あの裏山に行くことになった。秘密基地のあった場所は複数人が使っているのか、以前よりもゴミが散乱しているように見える。
ふと1本の木に目をやると、無数のゴミが釘で打ち付けられているのが見えた。木には菓子袋や空き缶、雑誌などのゴミが張り付いている。誰かのイタズラか?と思いながら近づいていくと、淳が震えた声でこう言う。
「あぁぁぁ…これ…俺の、ゴミぃ…ぁぁぁぁあ…」と。
さらに淳は続けてこう言う。
「俺が、病院で捨てた…あぁぁ…」と。
すっかり怯えきっている淳を見て、慎は「しっかりしろ!んなわけねーだろ!」と檄を飛ばすが、釘で打ち付けられたゴミのひとつを手に取ると、そこにはマジックで「淳呪殺」と書かれていた…。他のゴミも確認するが、すべてに「淳呪殺」と書かれている。
中年女は更生などしていなかった…。病院でゴミを分別していたのは、淳のゴミを選ぶためだったのだ。「ごめんね」という謝罪の言葉も嘘だった。淳は壊れてしまい、山を降りるときにずっと「俺の…ゴミ…俺のゴミ…」と繰り返しつぶやいていた。
それから8年後、山には行っていないし中年女とも会っていない。まだ自分たちを怨んでいるかどうかもわからない。ただ、淳はいまだに歩くことができないでいる…。
カテゴリ――2chの怖い話
危険な好奇心を読んだ人の感想
まさかの二段三段オチが恐怖感を最後まで持たせる展開で読みふけってしまいました。というのも、中年女が改心したように振る舞っていたこと自体が狂っていたというところには背筋が凍る思いがしました。特に一番スリリングだったのは、俺こと主人公が1人で家に駆け込んだあとの窓越しに映る中年女、まるでヤモリのように家を包囲しているところを想像すると、中にいる恐怖は想像を絶するだろうなと感じました。また、この話自体が長い期間かけて継続しているということも中年女が常軌を逸した存在であることの動かぬ証拠であり、執念というか怨念みたいなものの存在を認めざるを得ない気持ちになりました。2匹の犬が殺されたのは可哀想でしたが、女の子の末路も気になるところです。
呪いが本当に存在するかは分からないけど、最終的に呪われてしまったような形になってしまった友人がかわいそうだった。 それにしても、人間の呪いというか執念は本当に怖いと思う。今時藁人形を打ち付ける人がいるなんて。しかも、それを本気でやっている。呪えると思い実行し、見つかれば殺そうとする勢い。殺された犬2匹がかわいそうでたまらない。追いかけてくるところよりも、それから長年に渡って出てくる中年女の執念が怖かった。
出てくる中年女に相当な狂気を感じました。 ホラー要素と言うよりサイコパスな印象が強いこのストーリーですが、自分の周りにももしかしたらこんな人物がいるかもしれない、と思うとゾッとします。 そしてなにより、自分がちょっとボタンを掛け違えるとこうなってしまうかもしれない、という恐怖も感じます。 生まれつきの資質はあるかもしれませんが、精神異常者の多くはもともと普通に生活を営んでいた人です。 「うわ、気持ち悪っ!」の一言で終わらせてはいけないテーマだと思いましたね。
フィクションかノンフィクションか分からないけれど、現実にもあり得るかもしれないというストーリーが読んでいて恐怖心を感じます。精神がおかしい中年女の恨みが時間が経っても晴れることはなく、警察に捕まった後も執拗に追いかけてきて、どんどん近づいてくるところも怖かったです。あえて手を出さずにゴミ清掃員として病院内にまで入ってきて、更にはゴミを漁ってる。。なんて想像するだけでゾッとします。しかも、たとえ罪を犯したとしても精神疾患のせいで、また刑務所から出てくるかもしれないという恐怖が一生付き纏うと思ったら怖すぎます。こんな人に目を付けられたら人生お終いだ!と思って怖かったです。
かなりの長文で読み進められるかと不安に思ったが、全くの徒労だった!とても読みやすくてスイスイと読み進められたし、何より不気味な中年女の描写がすごく良い!藁人形で呪っているところを見てしまい、逃げるものの投稿者が捕まり、犬たちが代わりに犠牲になってしまうくだりはハラハラさせられた。後日に犬を探しにいくと二匹とも眉間に釘を刺されているというのもゾッとさせられた。中年女が放火未遂で逮捕されるも、保釈後にまた呪いをかけるため、清掃員のフリをして病院に紛れ込むところもゾッとさせられる!すべてにおいて良くできた物語で面白かった!
小学3年から高校になるまでの長期にわたる内容で、執拗な怖さを感じる。特に女が捕まったあとからの話は非常に興味深く、どのような展開になっていくのだろうというドキドキ感があり、どんどんと読み進んでいくことができた。淳が退院して3人で裏山に行き、ごみを見つけたときはこの話の恐怖のピークとなった。また最後の文での「淳はいまだに歩くことができないでいる」は、話が終わってもそのまま恐怖の余韻が残り、この話はまだ続いているのだと感じさせると同時に、女の呪いは成就したのかと思わせるものとなった。
中年女の執念が怖すぎる。警察が出てきたあたりで中年女は懲りると思ったが全く懲りずびっくりする。展開が早く続きが気になってあっという間に読めてしまった。最後の病院から持ち帰った淳のゴミを釘で打ち付けていたことが判明したシーンには恐ろしいほどの執念を感じた。投稿者たちは何年にも渡って恐怖を味わい続け大変な目にあったが、本当に怖いもの見たさで覗かなければよかったのにと思う。それから私も同じく夫と子供を持つ中年女であるので、この物語の中年女の気持ちも分からなくはない。普通は行動に起こさないが。なぜ自分の家族だけが...と呪ってやりたい気持ちにはなるかもしれないし精神を保つのがやっとであろう。なんだか誰も幸せになれない悲しい物語だった。
とてもよく構成されている話だった。 少年たちの行動にはきちんと筋が通っていて、警察に行かなかった理由も、行った理由も、そして警察に行くも結局相談をやめてしまった理由も、子供であったということを考えれば筋が通っている。 そして最終的には警察も動くわけだが、そうなった過程も理にかなっていて、それが創作か事実かはさておき、投稿者はかなりきちんと物事を考えられる人間だという印象を持った。 後日、再会した中年女性が普通にしゃべるなど、変にモンスター化させていないところもリアル。 そして話としては結局、呪われているらしい?ということ以外に心霊的要素はなく、ただただ恐ろしい現実の女性だったわけだが、だからこそ身近にこういう人間が存在しうるということを考えると恐ろしい。
読み始めると、どんどん読み進めたくなる展開の話で面白いと思いました。 好奇心から起こした行動のせいで恐怖にずっとつきまとわれることや、中年女が幽霊でもなく生身の人間ということがとても怖いと思いました。 親にばれたくないという本末転倒な考えも、小学生なら考えそうなことだと思いました。 また、こんなに怖い思いをしても理由をつけて何度も秘密基地へいったり、中年女に近づいてしまう場面が、読んでいてとてもワクワクしました。
「危険な好奇心」を読んだ感想として、長編であったが、怖さ知りたさの好奇心であっという間に読みきってしまった。幽霊の話より人間の奇行の話の方がリアルに想像でき、怖さが倍増すると感じた。ハッピーとタッチの眉間に釘が打ち付けられている凄惨な現場のくだりが怖すぎて身震いが止まらなかった。投稿者の家まで追いかけてくる女の執念、淳の入院先にまで現れ、ゴミを収集する執念には人間の怖さを感じた。物語の最後に「淳はいまだに歩けないでいる」という文章が女の呪いの強さを想像させ最後まで身震いが止まらなかった。
女性の執念にゾッとした。それほど、事故はショックで頭が真っ白になるほどの悲しい出来事だったのだと思う。しかし、精神的な病とはいえ、どんどん矛先がずれて、怒りから快楽に変わっていっているようだ。実際に呪いが身体的に効果があるかはわからないが、精神的に迫るものがあるように思った。ストーカー的な要素もあり、このような精神的に病を持った人をどうサポートしていくか、社会体制の脆弱さも感じた。逃れがたい恐怖から、みんなを解放してほしい。
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