ホラー映画のような恐怖!「ヒッチハイク」あらすじ・感想まとめ – 2chの怖い話
ヒッチハイクの怖い話のあらすじ
大学卒業後、就職もせずアルバイトをしていた投稿者は、大学時代の悪友カズヤとヒッチハイクで日本を縦断することになった。
早速計画を立てるも、まず北海道まで空路で行き、そこからヒッチハイクで地元の九州に戻るという行き当たりばったりのものである。そして3週間後、早速2人は北海道に飛び、ヒッチハイクの旅を敢行した。
しかしなかなか停車してくれる車はなく、「昼間よりも夜の方が良いのではないか」という結論に。その読みは当たり、ヒッチハイク開始後4日目には本州までたどり着いた。長距離トラックに声をかけるなど(その際にはお土産まで持参)ヒッチハイクをするテクニックも向上し、旅は順調そのものであった、かのように見えた。
出発から2週間が経過したころ、2人は思いもよらない恐怖体験をすることに…。
起:キャンピングカーで暮らす異様な家族
出発から2週間後、2人は甲信地方の山深い田舎にいた。その日は2時間前に国道沿いの廃れたコンビニで降ろしてもらって以来なかなか車が停まらず、1時間半が経過した。
コンビニの店長に事情を説明すると、「最悪の場合、市内まで送ってやる」という暖かい申し出。そこに1台のキャンピングカーがコンビニの駐車場に停車した。60代くらいのカウボーイハットのような帽子をかぶった男性がコンビニに入ってきて、買い物をしていた。店を出たところをカズヤが声をかけて交渉すると、乗せてくれるという。
車に乗り込んだ2人は、すぐに異変に気付く。キャンピングカーには同乗者が数人いたが、どうやら家族のようだ。2人が驚いたのは、同じギンガムチェックのシャツ、同じスラックス、同じ靴、同じ髪型、同じ姿勢で座る、同じ顔をした双子の中年の男性がいたこと。
40代過ぎと思われる双子の息子は完璧ペアルックであるのだ。ゲップのタイミングまで一緒で、狂気すら感じてしまう。しかもその名前は、赤ら顔の方が「赤」、頬に青あざがある方が「青」だという。
同乗者はそれだけではない。助手席には70代らしき母と思われる女性がいる。ウェディングドレスのようなワンピースを着用、名前は「セントジョセフィーヌ」というらしい。父は「セントジョージ」という名前のようだ。
異変を感じた2人は、発車15分ほどでキャンピングカーから降りることを決心した。だがしかし、「熊が出るから」「晩餐があるから」と異様に引き止められてしまう。この時、既に夜中の2時であった。
キャンピングカーは国道をそれて山道へと進む。逃げるタイミングがつかめぬまま、30分ほどで小川のある場所へ。
その時、キャンピングカーの後部ドアの中から、子どもの笑い声が聞こえてきた。まだ同乗者がいたのか…。彼の名は「マモル」というようだった。相変わらずこの家族は異様で、2人は「こいつらヤバい」という気持ちが強くなっていった。
2人が車外に降りたところ、2メートルはある大男が焚き火をしていた。しかも大男はミッ●ーマ●スのマーチを口笛で吹きながら、大型のナイフで何かを解体していたのだ。さすがに身の危険を感じ、森に入って逃亡を試みる投稿者とカズヤ。キャンピングカーに十字架が描かれていることに気づき、余計に恐怖心があおられた。
トイレに行くフリをして逃げ出そうとしたその時、キャンピングカーの後部の窓に、「異様におでこが突出」し、「両目の位置が異様に低く」「両手が膨れ上がった」得体の知れないものが見えた…。
承:逃走
たまらず森に逃げ込んで県道を目指す投稿者とカズヤ。だが、1時間ほど森の中を走っても町の灯かりが見えてこない。つまり、迷ってしまったのである。荷物はキャンピングカーに置いてきてしまっていたが、不幸中の幸い、金と携帯は持っていた。
暗闇の森の中を走ってもさらに迷うことを確信し、2人は休憩することに。疲労のせいでうとうととしていたが、ハッと目が覚め、携帯を見ると午前4時。ふと横を見るとカズヤがいない。一瞬パニックになりかけたが、カズヤは自分の後ろに立っていた。
だが、カズヤは何かを警戒している様子。木の棒を持って「聞こえないか?」と聞いてくる。投稿者が「何が…」と言いかけたとき、口笛が聞こえてきた。ミッ●ーマ●スのマーチだ…!
そう、あの大男の口笛が聞こえてきたのだ。「探している!?」、それに気づいた2人は恐怖にかられ、猛ダッシュで森の中を駆け抜けた。
転:女子トイレから聞こえる泣き声
20分ほど走ったところ、2人は現在使われていなさそうな駐車場のような場所にたどり着いた。その隅には古びたトイレが。カズヤが「腹が痛い」と言い出したので、トイレに入ることに。用を足していたところ、どこからか女性の泣き声が聞こえてきた…。
泣き声は隣の女子トイレから聞こえるようだった。その泣き声は激しくなるばかり。意を決して声をかけてみるも、返事がない。その時、駐車場に続く道から車の音が…。 あのキャンピングカーだ…!
2人は死角であるトイレの裏側に隠れることにした。しかも女性の泣き声は止まる気配が一切ない。自分たちが見つからないか心配なのもあったが、あの一家に女性が何かされるのではないかと、気が気でならない。
やがてキャンピングカーが駐車場に停車し、一家が車から降りてきた。そしてトイレに向かってくる…。
男子トイレに誰か入ってきた。「やぁ、気持ちが良いな。ハ〜レルヤ!ハ〜レルヤ!」と上機嫌に歌いながら用を足している。声の感じからすると、どうやら父のようだ。他の一家もトイレに入ってきている様子が音で伝わってくる。
しかし、キャンピングカーの一家がトイレを利用するも、女性の泣き声に気付かない様子。なぜだ?自分たちにはハッキリと聞こえるのに…。この間も女性は声をあげて泣き続けている。
一家はトイレから出たようだが、誰かを待っている様子だった。誰を待っている…。それから15分が経ったころ、誰かがやってきたようだ。そいつはトイレに向かってくる。聞こえてきたのは、ミッ●ーマ●スのマーチの口笛。あの大男だ…。
そのときには、トイレの女性の泣き声は激しさを増し、やがて断末魔のような叫び声に変わっていた。しかし、一家は女性に気づく様子はない。なぜ気づかない…?
そして一家と大男が不可解な会話を始める。大男が「ここだったよなあぁぁぁぁ!」と叫び、父と母は「罪深かったよね!」と返す。
大男が「泣き叫んだよなあぁぁぁ!」と叫ぶと、父と母は「泣いた泣いた!悔い改めた!ハレルヤ!」と理解しがたいことを言う。その間ずっと、双子の男性は笑っていた。
やがてキャンピングカーのエンジンが聞こえ、車は去って行った。どうやら危機は脱したらしい。
女性が心配になって女子トイレを覗いたところ、鍵が壊れており、誰もいない…。「初めからいなかったんだよ」とカズヤが続ける。幻聴だとしても、2人には聞こえていて、あの一家には聞こえていなかったのが不思議で仕方がない。
結:朽ち果てたキャンピングカー
その後、森を突っ走ること2時間。2人は無事に国道に着くことができた。ヒッチハイクでトラックに乗せてもらい、キャンピングカーに出会ったコンビニまで連れていってもらうことに。
件の親切な店長にキャンピングカーのことを聞いてみるも、「キャンピングカーを見ていない」「2人は国道沿いを歩いて行った」との返答。「店長が言うには、2人が急に店を飛び出して国道沿いを歩いていき、店長が止めるも無視して歩き続けていたらしい。
会計をしたのは店長のはずだったが…。「店長もグルなのか?」という疑念を抱くが、嘘を言っているようには見えない。いろいろと謎は残るが、カズヤと相談し、トラックのドライバーの所に戻り、市街まで乗せていってもらうことにした。
トラックは2人を乗せて走り出す。カズヤは眠りに落ちていたが、投稿者は眠れずにいた。窓の外を見ていると、途中に朽ち果てたドライブインを発見する。思わず「止めて下さい!」とドライバーに頼み、投稿者はカズヤを起こし、ドライブインを指し示した。その先には、あのキャンピングカーが停まっていた…。
間違いないない、あのキャンピングカーだ。フロントに描かれた十字架も一致している。しかしどうもおかしい。キャンピングカーはボロボロの姿だった…。ドライバーに5分だけ待ってもらうよう頼み、車を降り、あのキャンピングカーに乗り込んで確認したところ、車内からは昨晩置いてきた2人のリュックが朽ち果てた姿で見つかった。
2人はパニックになり、急いで車内を出ようとした。その瞬間、後部ドアから「ガタッ」と音が…。そして、「マーマ!!」という声が。マモルがいる!? 2人は一目散に退散し、再びトラックに戻る。
トラックに戻ると、ドライバーが青ざめた顔でこう聞いてきた。「あの廃車、お前ら以外に誰もいなかったよな?いや、居るわけないんだけどさ…いや、やっぱ良いわ」と要領を得ないことを言う。気になるから教えてくれと言うと、カウボーイハットを被った人影が見えたという…。
そして、耳元で口笛が聞こえた、と続ける。曲名は知らないらしいが、ドライバーが真似て吹いたそのメロディは、大男が吹いていた曲だった…。
30分ほど無言のまま走り、市街が近づいてきた。投稿者は、目的地に着く前に、どうしても気になったことをドライバーに尋ねた。「あそこで前に、何か事件とかあったりしました?」と聞いたところ、案の定、大昔に山で若い女性が殺害されたという。しかも例のトイレで…!
翌日~翌々日には投稿者とカズヤは新幹線を乗り継いで九州の地元に戻った。あの一家は一体なんだったのか?キャンピングカーもあの女性も、幻だったのか?どうして自分たちのリュックは朽ち果てていた?考えても謎は深まるばかりだった。
そして30歳に手が届こうとしている現在、2人とも普通に働いているということだ。ただし、キャンピングカーや口笛のトラウマに悩まされていることは言うまでもない。大男の口笛が夢に出てくることもあるらしい。この話はここで終わり。
余談
2ちゃんねる住人からは「某ホラー映画が元ネタになっている」という報告もある。舞台が日本の山奥という設定にも関わらず、キャンピングカーに乗っていた家族の服装や名前がアメリカナイズされているところにもある意味称賛が集まっている。
カテゴリ――2chの怖い話
ヒッチハイクを読んだ人の感想
キャンピングカーの登場人物が双子、子供、大男など怖すぎるし関係性もわからず不気味でした。大男の口笛がミッ●ーマ●スのマーチだったり、ハレルヤとか言ってるあたりに狂気を感じました。結局、大男の一家は二人の見た幻覚だったのか気になります。個人的には最後に出てきたトラックドライバーが黒幕で、人気のない山中で猟奇的な犯罪を繰り返していたのではないかと勘繰ってしまいます。二人が恐怖体験の後新幹線で九州に戻ったというのもうなづけます。自分だったらトラウマでPTSDになってしまいそうです。
ヒッチハイクという題材はいかにも何か起こりそうで興味をそそる話である。キャンピングカーの家族をはじめとして、登場人物も異様な感じのキャラクターばかりで話に引き込まれる。ストーリーの展開も速いため途中で、飽きることもなく先がどうなるのか読めない点も良く考えられている。ラストの部分では全ての謎解きがされるが、贅沢を言えばもう少しひねりが欲しかったところである。全体的にみるとホラーテイストであるが、心理的な恐怖を味わえる要素のある話である。
キャンピングカーという閉塞的な空間に異常な人たちと一緒になるという恐怖が伝わってきて良かった。最初は実際に現実にいる狂人の話かと思いきや、最後に投稿者たちだけに見えていたということが発覚してから心霊現象だったと分かる展開もなかなか斬新で面白い。洋画的なホラー要素と邦画的なホラー要素が上手くマッチングしている作品だと思った。キリスト教が絡んでいると思わせる描写もあるので、あの家族は悪魔に関連しているかもしれないと思うとなおさら怖い。
読み進めていっても全然展開が読めなかったので、いきなり『大男が「ここだったよなあぁぁぁぁ!」と叫び、』のところで、ひぃいい!っとなりました。コンビニまで無事に戻れたけれど、コンビニの店長はキャンピングカーなんて見てない、と言ったところでゾッとしたし、更に朽ち果てたキャンピングカーの中に自分たちの朽ち果てたリュックがあったというところでもヒヤッとしました。つまりかの大学生2人は過去にタイムスリップしていたということなのかな。何回も何回もひやっとさせられ読み終わるまでドキドキしました。ミッ●ーマ●スマーチを聞くのが怖くなってしまいました。
物語的には秀逸で、某ホラー映画が元ネタになっているようだと言われるのも頷ける。日本での話なのにアメリカ要素がふんだんに散りばめられているなぁと後で感じた。しかし余談を読むまでは気付かないくらいにとても楽しめた!トイレに2人が脱兎のごとく逃げ込み、キャンピングカーの家族に見つからないかと怯えている様子や隣の女性用のトイレから泣き叫ぶ声になぜ奴らは気づかないのかという不可思議さが交錯し、とても面白い!最後のなぜ自分等の持ち物まで朽ち果てていたのか?という謎もまた、過去に起きた事件の時までタイムスリップしたのかと思わせられ素晴らしかった!
投稿者達がヒッチハイク中に遭遇したおどろおどろしいキャンピングカーに関してだが、読んでいくうちにその気味の悪さがヒシヒシと伝わってきた。特に、その中で乗り合わせた人達の不気味さ、これが非常にうまく表現されていて、まるで、読んでいる自分も目の前で見ているかのような気持ちになった。中でも中年の双子が登場したシーンは心底ゾッとした。完璧なペアルックをして同じ姿勢で隣同士に座る姿を想像してみた時、投稿者達が感じた恐怖がどの程度のものであったのか、容易に想像できた。最後、ボロボロのキャンピングカーの中から朽ち果てた2人分のリュックが見つかったシーン、ここも印象的だった。ただの夢などではなく、実際に2人がそこに乗り合わせていた、しかもそれはかなり昔に発生した出来事だった、ということを雄弁に物語っている気がした。ミステリアスな余韻を残すうまい話の終わらせ方だな、率直にそう感じた。
まず一番印象に残ったのは2人の好奇心で、何度も怖い目に遭いながらも、何度も現場に戻ったり、女性を救おうとしたり、様々な事実確認をするところ。 確かに読者としては気になるところではあり、きちんと調べてくれるのはありがたいが、そんなふうに情報の出し方が気の利いているところなどが、映画の影響を指摘される所以なのかもしれない。 しかし恐ろしいのはやはり不条理。 この比較的安全と思われる日本国内で日常的に行われていることであっても、相手が常識の通じない人間であればすぐに崩壊してしまうという危うさを思い起こさせてくれる。
日常生活頑張りだんだんとホーラーの世界に引き込まれていく感が不気味です。若いときは北海道から九州へまでヒッチハイクという無茶を考えてしまいます。そこをつかれたという感じがします。コンビニの店長はグルだと思います。いくら双子でも行動のタイミングが同じというのは不気味すぎます。ミッ●―マ●スのマーチや聞こえるはずのないものが自分たちだけに聞こえるのは不気味です。「ハレルヤ」はポジティブなイメージなので使わないほうがいいと思います。ノベルゲームにできそうな内容だと思います。
キャンピングカーでの一家の気持ち悪さもあるが一番気持ち悪いのが、「異様におでこが突出」し、「両目の位置が異様に低く」「両手が膨れ上がった」「まもる」という子供だ。 2人がトイレに逃げてるシーンで女性の激しい鳴き声を聞いて断末魔のような叫びになったというのも恐ろしい。そして結果的にこの一件がなんで起こったのかわからずじまいで謎は深まるばかりで終わり、というのも後味が悪い。2人がトラウマに悩まされているのもよく分かるというものだ。
キャンピングカーの中に自分が入ったら確かに怖いですね。全く同じ双子がいるのは、ちょっと不気味かもしれません。あと、大男がミッ●ーのテーマを口笛で吹いているのもある意味不気味ですね。 ただ、疑問は幾つかありますね。キャンピングカーを降りようとした時、引き留められた理由が、熊が出るから 。コンビニの近くに熊が出ますか? また晩餐があるから、はそれこそよくわかりませんでした。あとキャンピングカーに乗っている人の名前が和名なのか洋名なのか?統一してほしいなと思いました
ヒッチハイクという行為が怖くなった。 このような怖い話を読むと同じ事は出来ないな、したくないと思う。 キャンピングカーの人達から逃げたいが、夜の暗い森の中に逃げ込むのも私には恐怖だ。 そしてリュックやキャンピングカーが朽ち果てて見付かったのは、あの瞬間だけ2人は違う時系にいたのか… 大昔に起こっていた事件のことを考えると、あのままキャンピングカーから逃げられずにいたら2人は…そう考えると背筋がゾワゾワする。
私は海外のホラー映画が好きでよく観ているのですが、この話を読み始めるや否や、これが映画だったら絶対私が好きなタイプの映画だと思ったのが率直な感想です。ただ、最後の余談にあるように、確かにどこかで見た事があるようなコンセプトでした。投稿者とカズヤのリュックサックが分かりやすく車内で朽ち果てていた、など海外でよくあるその場所だけ時間軸が違うと言ったようなミステリーホラー臭がプンプンしました。トイレ付近からの女性の鳴き声も後から謎が解けてしっかり読み手をゾっとさせるあたりも作り話ならではのオチと言うか、エンターテインメント性が有り最初から最後まで退屈せずにせずに読めました。
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