危険な都市伝説「ひとりかくれんぼ」とは – やり方と終わり方を解説
「ひとりかくれんぼ」とは
ひとりかくれんぼは、「コックリさん」のような降霊術(もしくは呪術)の一種で、現代に入ってできた都市伝説のひとつです。別名「ひとり鬼ごっこ」とも呼ばれており、自分自身を呪いにかけるような手法から、コックリさんよりも危険であるとも言われています。
その起源は諸説ありますが、元々は関西地方や四国地方でよく知られているオカルト系の遊びだったようです。とある大学のサークルが、都市伝説がどのように広まっていくかを研究するために、わざとひとりかくれんぼという話を世間に広めたという説も存在します。
ひとりかくれんぼがコックリさんと並ぶほどの知名度となったのは、現代のネット文化の影響が大きいといえるでしょう。具体的には、2007年頃、日本のネット掲示板である「2ちゃんねる」のオカルト超常現象版で、ひとりかくれんぼの詳細なやり方が書き込まれました。
その書き込みの後、実際にひとりかくれんぼをやってみた2ch住民たちにより、怪奇現象が起きたとの報告が相次いで発生。一連の出来事が大きな話題を呼び、ひとりかくれんぼが広く知られるところとなりました。
一躍有名となったひとりかくれんぼは各所で取り上げられ、ひとりかくれんぼを題材とした書籍やホラー映画も制作されることに。現在でもやってはいけない危険な遊びとして認知されており、オカルト好きを筆頭に多くの人の注目を集めています。
ひとりかくれんぼの初出
ネットでは2006年頃からひとりかくれんぼが広まったとの情報もありますが、確認できた中では、2007年4月18日に2ch(現5ch)の「【降霊】検証実況スレ本館【交霊】」の「スレタイ通り危険を顧ない勇者がこれらの遊びを検証、実況するスレ」に投稿されたものが最古です。同スレでは、コックリさんなどの危険な遊びのひとつとして「一人り隠れんぼ(原文ママ、恐らく誤記)」が紹介されています。その後、同スレに「一人隠れんぼ」のやり方が書き込まれ、複数のユーザーによる実況が行われました。
上記スレでは「一人隠れんぼ」や「一人かくれんぼ」などの表記が使われていましたが、徐々に「ひとりかくれんぼ」の表記が定着していったようです。
参考:http://hitorikakurenbo.web.fc2.com/log/1kensho/01_1176869774.html
「ひとりかくれんぼ」で起こるとされる怪奇現象
ひとりかくれんぼは、危険な降霊術、あるいは呪術とされており、もしひとりかくれんぼを行った場合に、何かしらの怪奇現象が起こると言われています。
発生する怪奇現象は人によって様々ですが、ここではひとりかくれんぼを行った人の体験談をご紹介します。
- ひとりかくれんぼに使ったぬいぐるみの失踪
- ポルターガイスト、ラップ音の発生
- 機械が故障を起こしたり、壊れてしまう
- 耳鳴りや悪寒、怪我をしていないのに激痛が走るなどの身体異常
- 誰もいないのに声が聞こえだす
- 霊感が無い人でも幽霊が見える
「ひとりかくれんぼ」のやり方
ここからは、ひとりかくれんぼのやり方をご紹介します。
例え手順とルールをきちんと守っていても何が起こるかは分かりませんので、ひとりかくれんぼを試す際はくれぐれも自己責任でお願い致します。
準備するもの
- 手足があるぬいぐるみ
- 米(ぬいぐるみに詰められる程度の量)
- 縫い針と糸(赤色がよい)
- 刃物(包丁やカッターナイフなど)
- コップ一杯の塩水
- 爪切り(呪物に爪を使う場合)
ひとりかくれんぼを始める前の下準備
- 用意したぬいぐるみに名前をつけ(自分の名前は不可)、ぬいぐるみを裂いて中の綿などを全て取り出す
- 綿の代わりにぬいぐるみの中に米を詰め、爪切りで切った自分の爪を入れる(爪の代わりに髪の毛や血を入れることも。その場合は怪奇現象のリスクが増す)
- 縫い針と糸で裂いた部分を縫い合わせ、糸はある程度の長さをぬいぐるみに巻き付けてくくる(米は内臓を、赤い糸は血管を表していると言われている)
- 風呂場にある風呂桶に水を張っておく
- あらかじめ隠れられる場所(クローゼットや押し入れの中など)を決めておき、そこにコップ1杯の塩水を置いておく
ひとりかくれんぼの手順
ひとりかくれんぼを実行するのは午前3時。時間までに上記の準備をしておきます。
- 午前3時になったら、ぬいぐるみに対して「最初の鬼は〇〇〇(自分の名前)だから」と3回言う
- 風呂場に行き、ぬいぐるみを水を張った風呂桶に入れる
- 部屋に戻ったら家中の明かりを消し、テレビだけをつけておく
- 目を閉じて10秒数えたら、刃物を持って再び風呂場に行く
- 風呂場にあるぬいぐるみに「△△△(ぬいぐるみの名前)見つけた」と言い、ぬいぐるみを刃物で刺す
- ぬいぐるみに「次は△△△(ぬいぐるみの名前)が鬼だから」と言い、言い終えたら自分はすぐに塩水を置いた隠れ場所に隠れる
「ひとりかくれんぼ」の終わり方
ひとりかくれんぼは、スタートしてから必ず1〜2時間以内に終わらせなければならないとされています。隠れる場所にあらかじめスマホや時計を用意し、時間を計っておきましょう。
- コップに用意した塩水を半分ほど口に含み、コップを持って隠れ場所から出る(何かを見たり何が起きたりしても、手順(3)まで決して口から塩水を吐き出したりしないこと)
- ぬいぐるみを探し出すということで、風呂場に行く
- ぬいぐるみを見つけたらコップに残った塩水をかけ、そのあと口に含んだ塩水も吹きかける
- ぬいぐるみに「私の勝ち」と3回言えば、ひとりかくれんぼは終了となる
「ひとりかくれんぼ」をするときの注意点
- 手順とルールを必ず守る
- 必ず2時間以内に終了させる
- 途中でひとりかくれんぼを投げ出してはいけない
- ぬいぐるみを探したりするときに、家の外に出てはいけない
- 明かりは必ず消しておく
- 必ず隠れなければいけない
- 隠れている時は静かにして騒いではいけない
- 実家などで同居人がいる場合は同居人に危害が及ぶ可能性があるので、家にひとりでいる状態で行う
- 使用したぬいぐるみは最終的に燃やす形で処分を行う
ひとりかくれんぼの体験談(実況)
こっくりさんのような降霊術(もしくは呪術)の一種であるひとりかくれんぼ。行うと怪奇現象にあったり霊障に遭遇したりすると言われる危険な遊びですが、実際にどのようなことが起きるのでしょうか。今回はひとりかくれんぼを行った、2ch住民たちの実況記録をご紹介していきたいと思います。
ひとりかくれんぼ実況:ケース(1)
実況の経緯
こちらは2chでのひとりかくれんぼ初出のスレで行われた実況の様子。「【降霊】検証実況スレ本館【交霊】」にて、ひとりかくれんぼの検証の募集が行われました。3時まで募集していましたが3時を越えても誰も参加せず、募集主がひとりで始めようとしたところ、ある参加者が現れます。
用意したもの
- ぬいぐるみ(小さめのミ●キーをカッターで刺した)
怪奇現象の実況
03:03 実況主がひとりかくれんぼに参加
03:13 テレビをつけっぱなしで押し入れに隠れる
この時、実況主は塩水を台所に忘れてしまう
03:24 つけっぱなしにしていたテレビの音が聞こえなくなる
03:36 部屋に誰かがいる気配を感じる
03:53 塩水を持っていないため外に出られない実況主が、携帯で友人に助けを求める
03:59 「カンカン」と何かを叩いている音が聞こえるようになる
04:03 誰かが喋っているのが聞こえ始める
04:05 「聞こえる、聞こえる」という声が聞こえる
04:20 実況主が隠れている押し入れの、襖のすぐ横で声が聞こえるようになる
04:24 声が聞こえなくなった代わりに、また「カンカン」という音が聞こえるように
04:35 また声が聞こえだすが、さっきとは違う声である模様
04:51 実況主が地震があったと報告、しかし実況主の住んでいる地域では地震は起きていない
05:14 何者かの視線を感じるようになる
05:23 今度は「足、足」と何度も聞こえるようになる
05:27 押し入れの中と外の両方から視線を感じるように
06:03 実況主を助けるために、他の2ch住民が代わりに参加しようとする
実況主はひとりかくれんぼを終わらせるために風呂場へ
06:42 無事ひとりかくれんぼを終了させることに成功
実況主曰く、風呂場に向かう途中の玄関に子どもがいたとのこと
子どもは四つん這いの状態で、その顔は口は上で目は床を見ていたそうである
実況主は幽霊などは信じていなかったようだが、このひとりかくれんぼで考えを改めることになったようだ。
ひとりかくれんぼ実況:ケース(2)
こちらは「今からかくれんぼする(実況)」というスレを立てたスレ主が、ひとりかくれんぼに挑んだケースです。
スレを立ててひとりかくれんぼを始めた実況主
2chに「今からかくれんぼする(実況)」というスレを立てた実況主。使用したのは妹が小さい頃に使っていたリカちゃん人形のような人形で、その中に自分の爪と髪、あとは米を入れて赤い糸で縫ったそうです。
リビングテーブルの下に隠れた実況主は、「さっきまで壁をブラシで擦るような音が聞こえていた」と書き込みました。そしてその数分後、今度は人形がある風呂場から、すすり泣く声が聞こえてきたと言うのです。
その後、実況主は意を決してベランダから逃走。無事に夜を越して、朝に生存報告の書き込みをします。どうやら友人宅に一晩泊めてもらっていたらしく、ひとりかくれんぼをした理由も、仲間内で盛り上がってつい調子に乗ったからだそう。
実行した日はちょうど家族が全員出払っており、実況主が家に帰る前に両親も帰宅。しかし不思議なことに、風呂場に置きっぱなしにした人形については、何も言われなかったそうです。
道路に放置された人形
実況主の妹が帰宅すると、「帰り道に昔遊んでいたような人形が落ちていた」と言ったそうで、実況主はそれが使用した人形であると直感しました。
実況主が家でひとりでいると、雑巾みたいなものを落としたような、「グシャッ」という音が絶えず聞こえてきました。耐え切れなくなった実況主は、神社に行くことに。神社から戻ってきた実況主は、人形を見に行ったところ、車に轢かれてかなり黒くなっていたと語ります。
人形の状態を聞いた2ch住民たちは実況主に、急いで拾いに行って綺麗にするようにと助言。最初は渋っていた実況主でしたが、怖くなり、人形を拾いに戻り綺麗に洗って謝罪したそうです。しかしこの数分後、実況主は「今日はもうこれ以上何も言えない」と言い、スレからいなくなったのでした。
壊れた家中の電化製品
日付も変わる時間の深夜に実況主はスレに再び戻ってきて、何が起こったかを説明しました。実況主の家の家電がほぼ全部壊れたのだと言うのです…。
翌日の昼過ぎに実況主の書き込みがありました。深夜2時30分頃に非通知からの電話があったそうです。2chスレの住民たちは実況主に、人形を持って神社へと行き、きちんと供養してもらうように勧めます。
しかし実況主は既に家で人形を燃やしてしまっていたようで、残ったのは焦げた髪の毛しかないと書き込み、続いて既に髪の毛も水で流してしまったと言うのです。とりあえず神社に行けというアドバイスに従い、神社へと行った実況主。しかし特に御祓いなどはされず、「二度と面白半分でしてはいけないよ」と注意されただけでした…。
※ネタバラシ
この後、実況主は一連のひとりかくれんぼの実況は「釣り」だとネタバラシ。スレ内の住民からは、本気で心配したが面白かったと好意的に受け止められていました。実況主は釣りだと言うが、果たして…。
おわりに
本記事で解説した手順も一般的に広まっているひとりあそびのやり方であるため、行う際は自己責任でお願いいたします。ひとりあそびはあくまでも都市伝説ですが、自己暗示にかかりやすい人は、ひとりあそびは避けたほうがよいかもしれません。
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