伝説のネタ元・故Rさんが託した珠玉の怪談たち『追悼奇譚 禊萩』あらすじ一挙公開!
没後5周年、亡き彼女への感謝とともに未発表の形見怪談を公開。
実話怪談は話の提供者なくしては存在し得ない。いわば影の主役。
その中でも伝説と言われた女性がいる。2015年に急逝したRさんその人である。
彼女の提供する話はどれも信憑性が高く、何よりハズレがない。
自ら1冊書けるほどのネタを持ちながらも頑なに筆をとらず、信頼する複数の書き手に自身の体験を委ね、託してきた彼女の怪談を没後5年を機に1冊に纏めた。
生前発表の11作、没後発表の17作に加え、これまで未発表だった形見ネタの書き下ろし7話を追加した全35話。怪と共に生きた一人の女性を極上の恐怖とともに知っていただければ幸いである。
あらすじ
「彼女の杞憂」
たちの悪い相手との関係を諫めてくれた親友が御巣鷹山に散った。1年後、泥沼から抜け出せない彼女の元に親友が…
「それは人には長すぎる」
兄、父、夫…家族を次々と襲う凶事は、父が勝手に埋めてしまった井戸の祟りなのか。因果はさらに深く恐ろしく…
「イタリアのホテルで」
自転車レースに出るため海外遠征した高校生。学校を休む代わりに出された課題をサボっていると、夜に何者かが…
「奇縁良縁」
大学時代、偶然目撃した百貨店からの投身自殺。20年後、娘の見合い相手の母親の口から意外な事実を聞かされる…
「京の夜」
ホテルで居合わせた美しい母子。二人が救急搬送されるのを目撃した少女は、翌日、街で鬼に憑かれていると言われ…
「かざぐるま」
ある女性レポーターが京都のお寺を訪ねた時。彼女がお地蔵さんの前に立つと、風もないのにお地蔵さんの風車が…
「いちまさん」
旧家の娘が突如昏倒し入院した。その夜、夢枕に立つ曾祖母は「人形」という言葉を残す。原因は娘の雛人形に…?
「鈴の音」
Rさんの訃報が伝わってきた頃、霊感のある友人の元へRさんが現れた。最後に遺された鈴の音ひとつの意味とは…
実話怪談の影の主役=体験者。体験者であり蒐集者であった一人の女性の生きた証がここにある。
◆特別追悼コラム「彼女のこと」全4回連載中
著者4名が彼女の想い出や、最期の怪談について語ります。お見逃しなく!
商品情報
著者紹介
○編著者
加藤一 Hajime Kato
1967年静岡県生まれ。O型。獅子座。人気実話怪談シリーズ『「超」怖い話』四代目編著者として、冬版を担当。また新人発掘を目的とした実話怪談コンテスト「超-1」を企画主宰、そこから生まれた新レーベル『恐怖箱』シリーズの箱詰め職人(編者)としても活躍中。主な著作に『「忌」怖い話』『「超」怖い話』『「極」怖い話』各シリーズ、『「弩」怖い話ベストセレクション 薄葬』(竹書房)、『怪異伝説ダレカラキイタ』シリーズ(あかね書房)など。
〇共著者
神沼三平太 Sanpeita Kaminuma
神奈川県出身。O型。大入道。足のサイズ31.5cm。いくつかの大学の非常勤講師の傍ら怪談蒐集と執筆を行う。ロシアンブルーの猫のお父さん。コーヒー焙煎とシフォンケーキ作りが趣味。主な著作に『実話怪談 毒気草』『実話怪談 寒気草』『実話怪談 怖気草』、『恐怖箱 醜怪』他〈憂怪〉4部作(竹書房)など。
ねこや堂 Nekoyado
九州在住。実話怪談著者発掘企画「超-1」を経て恐怖箱シリーズ参戦。現在、お猫様の下僕をしつつ細々と怪談蒐集中。B型。主な共著に「恐怖箱 百物語」シリーズ(竹書房)など。
鈴堂雲雀 Hibari Rindo
北海道出身、AB型。多数の職歴で築いてきた人脈にお世話になりつつ、怪異蒐集に明け暮れる日々を送る。
2013年『恐怖箱 吼錆』(竹書房)にて単著デビュー。主な著作に『恐怖箱 凶界線』(竹書房)など。
怪読録Vol.51
【竹書房怪談文庫×怪談社】でお送りする怪談語り動画です。毎月の各新刊から選んだ1話を人気怪談師が朗読します。
今回の語り手は今仁英輔さん!
▶【怪読録Vol.51】怪談本を読んでいると食器棚からひとりでに――加藤一編著『追悼奇譚 禊萩』より【怖い話朗読】
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