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【連載日記】怪談記者・高田公太のデイリーホラー通信【#15】いとみち/青森怪談弘前乃怪/マンガを読んでいたこと

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新聞記者として日夜ニュースを追いながら怪異を追究する怪談作家・高田公太が、徒然なるままに怪談・怪異や日々の雑感を書き殴るオカルト風味オールラウンド雑記帳。だいたい2~5日前の世相を切ります。毎週月曜日と木曜日に更新!

2021年2月24日(水)

 体調悪し。

 昔からまあまあ手間暇がかかる本を手掛けて、ひと段落つくとだいたい体調が悪くなる。

 また雪が降る。

 春の香りは皆無。ちょっと外に出ただけで、しっかりと体に雪を纏ってしまう。

 岩木山の雪化粧は綺麗だが、おじさんの雪化粧はあまり良くない仕上がりになります。

 実話怪談を一つ取材。

 露骨な下ネタ怪談だった。

 これは神沼三平太氏、ねこや堂氏との百物語シリーズ(通称「百式」)の次作に入る予定。

 この怪談NEWSで百式の過去作が日刊でアップされているのだが、まだ認知されていない感がある。

 毎日1話の実話怪談掌編を読めるので、みなさんチェックしてみてください。

▲バックナンバー▲

 私はMacBook air、社用スマホ、Wi-Fi環境でしか使えないキャリアなしのスマホ、個人携帯(ガラケー)、BOSEのノイキャンイヤホンを常備している。

 リュックの重さもさることながら、充電ケーブルの管理にいちいちストレスを感じる。頼むから全部タイプCで統一してほしい。

 青森市出身の横浜聡子さんがメガホンを取り、平川市出身の駒井蓮さんが主演を務めた「いとみち」を試写で観る。

 いかにもご当地観光映画という具合ではなく、もっともっと深いところで津軽を伝えている。

 2時間弱の間に、3回くらい泣きました。

 6月に全国公開。

 鑑賞をオススメ。

#雪国の暮らし #百式 #タイプC #いとみち

2021年2月25日(木)

 2020年の漫画市場の推定販売額が過去最高の6千億円を超えたそうだ。

 背景にはコロナ禍の巣篭もりと、鬼滅の刃のヒットがあったとのことで、この数字も頷ける。

 俄然、漫画原作の仕事が魅力的に思えてきた。

 歳を重ねるごとに漫画本を読まなくなった。

 10~20代の頃は、少年誌のヒット作から青林堂的なカルト作まで幅広く読んでいたものだ。

 しかし、不思議と「一番好きな漫画は?」という質問に即答できるタイトルが思い浮かばない。

 それぞれの漫画の内容をしっかりと覚えているものも少なく、当時の熱中が嘘のように漠然としている。

 以前、知人達と漫画の話になった時、その場にいた村上ロックさんがいましろたかしさんの「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」の内容をスラスラと解説した。しかし、「ハード・コア」を確かに読んだはずの私は内容を聞いたからといってしっかり思い出せもせず、「ロボ? ロボのやつだっけ?」としか言葉がでなかった。

 私はロックさんの記憶力と童心が何だか羨ましくなり、少しだけ自分のことを悲しく思えた。

 こうやって、大事だったはずのことを少しずつ忘れていくのだろうか。

 漫画は今でも好きなはずなのだが。

 とりあえず、いましろたかし作品を読み返したくなった。

#漫画 #いましろたかし #村上ロック

2021年2月26日(金)

 「青森怪談 弘前乃怪」をフラゲした方のツイートを発見。

 購入ツイート、感想ツイートはそのまま宣伝にもなるので、皆様奮ってご協力お願いします。

 まだ体調の悪い日が続いている。

 芸能人の聖火ランナー辞退が相次いでいるとのこと。

 確かに失うものと得るもののバランスが悪い。

 アンジャッシュの渡部さんがアルバイトを始めたというニュースはあまり話題にならず。

 私はかなりピンときたのですが。

 なんとなく来週からいろいろ本腰を入れようと、todoリストを睨む。手をつけ出すと一気に進むのだが、手をつける気力がなかなか起きない。

 うつ期は「無理をしないように」という意識が強まる。しかし、「もう干されてもいいから無理をしないようにしよう」という意識をきっちり持ってしまったら、シンプルに収入減に繋がり、「金が無いから、うつです」という負のスパイラルも見えてくる。

 ぽつ、ぽつとできるペースでちゃんとやらないと、もっとしんどいことになってしまうのだ。

 資本主義とうつの関係をもっと円滑にできる社会にならないだろうか。具体的にそれがどんな形なのかは、私にも分からないのだが。

#青森怪談弘前乃怪 #聖火ランナー #うつ

2021年2月27日(土)

 「青森怪談 弘前乃怪」発売日。

 青森では凄いことになっています。

 お祭りですね。

 全国22店舗に著者のサイン色紙が飾られているので、発見したら「うわっ。調子乗ってやがる」と思ってくださいね。

 「弘前乃怪」に入れた「怪談随筆」だけでアンソロジーを作りたい思いがふつふつとある。

 福澤徹三さんは過去に怪談随筆集「怪を訊く日々」という本を出版している。

 そもそも怪談随筆とはなんぞや? と思う人が多いだろうが、私も明確には分かっていない。

 ただ、実話怪談を語りつつ、「我」を文章に入れ込むには最適なスタイルに思える。怪談を我を通して紡ぐと、それぞれの談話に新たな色が着いて、読み物として楽しい。

 怪談随筆に力を入れたい。

#青森怪談弘前乃怪 #怪談随筆

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書いた人

高田公太(たかだ・こうた)

青森県弘前市出身、在住。O型。実話怪談「恐怖箱」シリーズの執筆メンバーで、本業は新聞記者。主な著作に『恐怖箱 青森乃怪』『恐怖箱 怪談恐山』、『東北巡礼 怪の細道』(共著/高野真)、加藤一、神沼三平太、ねこや堂との共著で100話の怪を綴る「恐怖箱 百式」シリーズがある。Twitterアカウント @kotatakada 新刊『青森怪談 弘前乃怪』2/27発売!

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